この記事でわかること
- 装置と回路(ブラックボックス)がどんな問題で、何が問われているのか
- 出題されるのはSPIのペーパーテストのみとされる点と、その確認方法
- 装置の種類を3系統に整理して覚える方法
- 図にメモしてから流すという、4ステップの解き方
- 出力から入力を逆算する型の処理と、例題3問
著者:テストビズ運営事務局
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最終更新日:2026年9月7日
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装置と回路とは?入力と出力の法則を追う問題
装置と回路とは、数値を法則どおりに変換する装置をつなぎ、最終的な出力を求める問題です。
「ブラックボックス」とも呼ばれますが、指すものは同じです。
たとえば「2つの数を入れると和を出す装置P」「積を出す装置Q」が図でつながれており、左から数値を入れて右端に何が出るかを答えます。
公式を使う分野ではありません。
問われているのは、与えられた法則を正確に図へ落とし込み、順番どおりに処理できるかです。
対策サイトでも、計算能力よりルールを図に落とす力が求められる分野として説明されています(2026年9月7日確認)。
難しく感じる理由
装置と回路が苦手だと感じる方の多くは、装置の法則そのものではなく、処理の順番でつまずいています。
- 装置が3つ以上つながると、どこから計算すべきか分からなくなる
- 「大きいほうを出力」のような条件付きの装置が混ざると判断が止まる
- 出力から入力を逆算する設問で、手が動かなくなる
いずれも、装置の横に法則を書き込んでから流すという手順で解消できます。
出題されるのはペーパーテストだけ?
装置と回路は、SPIのペーパーテストでのみ出題される分野と説明されています。
テストセンターと自宅受検では出ないとされ、受検方式の確認が先決です。
受検方式ごとの扱い
| 受検方式 | 装置と回路の出題 |
|---|---|
| ペーパーテスト(マークシート) | 出題される |
| テストセンター | 出題されないとされる |
| WEBテスティング(自宅受検) | 出題されないとされる |
| インハウスCBT | 情報が乏しく要確認 |
SPI対策の解説動画では、出題方式として「テストセンター:×、WEBテスティング:×、ペーパーテスト:○」と整理されています(2026年9月7日確認)。
またSPI学習サイトでも、装置と回路はペーパーテストで出題される分野として、図の隣にメモする解法が紹介されています(同日確認)。
だから最初に受検方式を確認する
SPIの制作元であるリクルートマネジメントソリューションズは出題分野を公表していないため、これらは対策サイトの整理に基づく情報です。
それでも、方式が絞れれば対策の要否が決まるという点は変わりません。
- 志望企業から会場でのマークシート受検を案内されている → 対策する
- テストセンターや自宅受検のURLが届いている → 優先度は大きく下がる
- まだ案内が来ていない → 一度だけ例題を通しておけば十分
なお、ペーパーテストでは「グラフの領域」「条件と領域」など、他の方式では見られない分野も出題されるとされています。
受検方式ごとの違いは「SPIの受け方4種類」(No.52)、形式の判別は「WebテストのURL見分け方」(No.4)にまとめています。
転職者や昇進試験でも出る場合がある
転職者向けのSPI(SPI-G)でも、ペーパー形式ではおおむね同等の問題が出るとされています。
また、同じ制作会社が手がける管理職向けのNMATや中堅社員向けのJMATでも、似た傾向の問題が見られるという指摘があります(2026年9月7日確認)。
昇進試験や中途採用の筆記試験で会場受検を案内された場合は、目を通しておく価値があります。
装置の種類は3系統に整理できる
装置の法則は無限にあるように見えて、実際は「四則」「選択」「加工」の3系統に収まります。
この分類を持っておくと、初見の装置でも判断が止まりません。
3系統の内訳
| 系統 | 装置の例 | 出力 |
|---|---|---|
| 四則系 | 和・差・積・商 | 2つの数を計算した結果 |
| 選択系 | 大きいほうを出す・小さいほうを出す・同じなら◯ | 入力のどちらかをそのまま |
| 加工系 | 一の位だけ出す・2倍する・1を足す・小数点以下を切り捨てる | 計算結果をさらに変換 |
差を出す装置では「大きいほうから小さいほうを引く」と指定されることが多く、負の数にはなりません。
積の一の位を出す装置のように、四則系と加工系が組み合わさった装置も出ます。
問題文に書かれた法則は、必ずそのままメモしてください。
「たぶん和だろう」と推測して進めると、条件が1つ違うだけで全問落とします。
入力が1つの装置と2つの装置
装置には、数値を1つだけ受け取るものと、2つ受け取るものがあります。
図を見て、線が何本入っているかを先に確認してください。
線が2本入っている装置は、必ず2つの数値がそろってからでないと出力できません。
このため、計算は「入力がそろっている装置」から順に進めることになります。
解き方は4ステップ|メモしてから流す
法則を書き込む→そろった装置から計算→出力を線に書く→右端まで繰り返す、の4つです。
頭の中で処理せず、図に書き込みながら進めるのが最短です。
4ステップの手順
- 装置の横に法則を短く書く:「P=和」「Q=積の一の位」のように略記する
- 左端の入力値を図に書き込む:与えられた数値をすべて図へ移す
- 入力がそろった装置から順に計算し、出力を線の上に書く
- 右端に到達するまで3を繰り返す
ペーパーテストは問題冊子に直接書き込めるため、図の上でそのまま処理できます。
1問あたり1分程度を目安にすると、この手順で十分に間に合います。
逆算型は「出力から候補を絞る」
出力の値が与えられ、入力を求める設問もあります。
このときも手順は変わらず、確定している部分から埋めていきます。
- 入力がすべて分かっている装置は、先に計算して出力を確定させる
- 残った装置について、出力から入力の候補を挙げる
- 候補を実際に流し込み、条件に合うものを選ぶ
差を出す装置で出力が4なら、入力の差が4になる組み合わせが候補です。
候補が複数出たら、選択肢を1つずつ当てはめるほうが速く終わります。
計算をやり直すより、選択肢を検算するほうが手数が少なくて済みます。
例題3問|順算・逆算・法則の特定
3問を通せば、装置と回路で問われる型はほぼ網羅できます。
解く前に必ず、装置の法則を図の横へ書き写してください。
例題1(順算)
次の3つの装置がある。
・装置P:2つの数を入力すると、その和を出力する
・装置Q:2つの数を入力すると、その積の一の位を出力する
・装置R:2つの数を入力すると、その差(大きいほうから小さいほうを引いた値)を出力する
aとbを装置Pに、cとdを装置Qに入力し、それぞれの出力を装置Rに入力する。
a=3、b=4、c=6、d=8のとき、装置Rの出力はいくつか。
【解答】1
【解説】Pの出力は 3+4=7。Qは 6×8=48 なので一の位の8。
Rは 8-7=1 となります。
例題2(逆算)
例題1と同じ装置を同じようにつないだ。
b=2、c=5、d=3で、装置Rの出力が4であるとき、aの値はいくつか。
【解答】7
【解説】Qの出力は 5×3=15 の一の位で5です。
Rの出力が4なので、Pの出力は 5-4=1 または 5+4=9 の2通りが候補になります。
Pの出力は a+2 なので、1ならa=-1となり不適です。
9であればa=7となり、これが答えです。
例題3(法則の特定)
装置Xに数値を入力したところ、次の結果になった。
・(2、5)を入力すると5を出力
・(7、3)を入力すると7を出力
・(4、4)を入力すると4を出力
装置Xに(6、9)を入力すると、何が出力されるか。
【解答】9
【解説】いずれも入力された2つの数のうち大きいほうがそのまま出ています。
和や積では説明がつかないため、装置Xは「大きいほうを出力する」装置と判断できます。
例題3のように、法則そのものを推測させる形も出ます。
和・差・積・商を順に試し、当てはまらなければ選択系や加工系を疑ってください。
装置と回路でつまずく人には共通点がある
運営事務局が見てきた失点は、法則の理解ではなく、書き写しの省略から起きています。
特に多いのが「法則をメモしない」「計算の順番を間違える」の2つです。
運営事務局が見てきた実例
相談事例1:大学3年生の方(ペーパーテスト受検)
装置の法則を問題文で読んだだけで図に書き写さず、途中でPとQを取り違えていました。
装置の横に「和」「積一」と2文字だけ書き込む手順に変えたところ、演習での誤答がなくなっています。
相談事例2:転職活動中の30代の方(会場受検)
図の左から順に計算しようとして、入力が1つしか決まっていない装置で手が止まっていました。
入力がそろった装置から処理する、という順番に変えて解消しています。
相談事例3:大学4年生の方
逆算型の問題で、方程式を立てて解こうとして時間を使い切っていました。
選択肢を1つずつ流し込む方法に変えたところ、1問あたり30秒ほど短縮できました。
ミスの原因と直し方
| よくあるミス | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 装置を取り違える | 法則を図に書き写していない | 装置の横に2文字で略記する |
| 途中で手が止まる | 左から順に計算しようとしている | 入力がそろった装置から進める |
| 差が負になる | 「大きいほうから引く」を見落とす | 法則の但し書きに印をつける |
| 逆算に時間がかかる | 方程式を立てている | 選択肢を流し込んで検算する |
| 出力を書き忘れる | 頭の中で保持している | 線の上に必ず数字を書く |
装置と回路は、書けば解ける分野です。
1問あたりの時間の考え方は「SPIの時間配分と1問あたりの目安」(No.51)を参照してください。
適性検査のフローチャート問題はCABにもある
「適性検査 フローチャート」には、装置と回路のほかCABの命令表も含まれます。
どちらも指示どおりに処理する問題ですが、検査も対象職種も異なります。
装置と回路とCABの命令表の違い
| 項目 | SPIの装置と回路 | CABの命令表 |
|---|---|---|
| 出題される検査 | SPI(ペーパーテスト) | CAB(SE・プログラマー職向け) |
| 扱う対象 | 数値 | 図形や記号の並び |
| 問われること | 最終的な出力の値 | 命令を適用した後の図形 |
| 対策の位置づけ | ペーパー受検なら必要 | CAB受検なら必須 |
CABはSE職やプログラマー職の採用で使われる適性検査で、暗号・法則性・命令表・四則逆算の4分野で構成されます。
命令表は、記号ごとに定められた変換ルールを図形に適用していく問題で、装置と回路と発想がよく似ています。
情報系の職種を志望していて、SPIとCABの両方を受ける可能性がある場合は、両方の型に触れておくと安心です。
CABの詳細は「CAB対策」(No.92)、命令表の解き方は「CAB命令表問題の解き方」(No.276)にまとめています。
対策の優先順位
装置と回路は、受検方式が合致する場合に限って優先度が上がる分野です。
- ペーパー受検が確定している:例題を5〜10問通す
- 方式が未定:本記事の例題3問だけ解いておく
- テストセンター・自宅受検のみ:他の分野を優先する
本記事は「SPI言語の対策」(No.40)から分割したもので、非言語全体の優先順位は「SPI非言語の対策」(No.39)、学習の入口は「SPI対策の始め方」(No.32)を参照してください。
ペーパー固有の分野としては「SPI図表の読み取り・グラフの領域の解き方とコツ」(No.44)もあわせて確認しておくと効率的です。
形式をまたいだ全体像は「Webテスト対策の完全ガイド」(No.1)が出発点になります。
よくある質問(FAQ)
装置と回路はテストセンターでも出ますか?
出題されないとする解説が複数あります。
SPI対策の解説動画では出題方式として「テストセンター:×、WEBテスティング:×、ペーパーテスト:○」と整理されており、SPI学習サイトでもペーパーテストで出題される分野として紹介されています(2026年9月7日確認)。
ただしリクルートマネジメントソリューションズは出題分野を公表していないため、公式に確認できる情報ではありません。
テストセンターや自宅受検しか予定がない場合は、優先度を下げて構わない分野だと考えています。
案内メールで受検方式を確認してから、対策するかどうかを判断してください。
「spi ブラックボックス」と「装置と回路」は違う分野ですか?
同じ分野の別名です。
対策サイトによって「ブラックボックス」「装置と回路」「入力装置」などと表記が分かれていますが、内容はいずれも、法則に従って数値を変換する装置をつないで出力を求める問題です。
検索したときに複数の呼び名が出てくるのはこのためで、どれか1つの解説を読めば足ります。
問題集を選ぶ際も、目次にどちらかの名称があれば同じ内容が収録されていると考えて問題ありません。
なお装置と回路は、SPIの非言語(数学)の分野として扱われます。
言語や性格検査とは無関係なので、その点は切り分けて対策してください。
覚えるべき公式はありますか?
ありません。
装置と回路は公式を使う分野ではなく、問題文で与えられた法則をその場で正確に適用できるかが問われます。
そのため、暗記より手順の固定が効きます。
装置の横に法則を略記し、入力がそろった装置から順に計算して、出力を線の上に書き込む。
この流れを守るだけで、初見の装置が出てきても処理できます。
強いて覚えることを挙げるなら、装置が「四則系」「選択系」「加工系」の3系統に分かれるという分類だけです。
この3つを頭に置いておくと、法則を推測させる設問でも当たりをつけやすくなります。
装置が3つ以上つながっていると混乱します。
計算する順番を変えてください。
図の左から順に処理しようとすると、入力が1つしか決まっていない装置で必ず手が止まります。
正しい順番は「入力がすべてそろっている装置から」で、そこで出た出力を線の上に書き込めば、次の装置の入力がそろいます。
この繰り返しで右端まで到達できるため、装置がいくつあっても手順は変わりません。
運営事務局の個別対策でも、順番を変えるだけで解消する方が多くいらっしゃいます。
線が2本入っている装置は、2つの数値がそろうまで計算できない、と覚えておいてください。
出力から入力を求める問題が苦手です。
方程式を立てず、選択肢を流し込んでください。
逆算型では、確定している装置を先に計算して出力を固定し、残りについて出力から入力の候補を挙げます。
候補が複数出た場合、代数的に処理するより、選択肢の数値を1つずつ図に入れて右端の出力が一致するかを見るほうが速く終わります。
特に「当てはまるものをすべて選べ」という形式では、どのみち全選択肢の検証が必要になります。
最初から検算する前提で進めるのが効率的です。
「webテスト ブラックボックス」として自宅受検で出ることはありますか?
SPIのWEBテスティングでは出題されないとされています。
一方で、企業が独自に作成した筆記試験や、情報系職種向けの適性検査では、似た形式の問題が出る可能性があります。
特にCABの命令表は、記号の指示に従って図形を変換していく問題で、装置と回路と発想が共通しています。
自宅受検の案内が届いている場合は、まず検査の種類を特定し、その形式の頻出分野に時間を配分してください。
受検URLからの判別方法をまとめた記事も用意しています。
何問くらい練習すれば十分ですか?
ペーパー受検が確定しているなら5〜10問、方式が未定なら3問程度で十分です。
装置と回路は型が限られており、順算・逆算・法則の特定という3パターンを1度ずつ通せば、本番で初見に感じる場面はほとんどなくなります。
むしろ問題数を増やすより、1問ごとに「法則を書き写したか」「入力がそろった装置から進めたか」を確認するほうが効果があります。
時間に余裕がある場合は、装置が4つ以上つながった図の問題を1問だけ解いておくと安心です。
まとめ
装置と回路(ブラックボックス)は、公式のいらない分野です。
与えられた法則を図に書き写し、順番どおりに流すだけで解けます。
要点をもう一度整理します。
- 出題されるのはSPIのペーパーテストとされ、テストセンターと自宅受検では出ないとされる
- まず受検方式を確認し、対策の要否を判断する
- 装置は「四則系」「選択系」「加工系」の3系統に整理できる
- 手順は、法則を略記→入力がそろった装置から計算→出力を線の上に書く
- 逆算型は方程式を立てず、選択肢を流し込んで検算する
- CABの命令表とは発想が近く、情報系志望なら両方に触れておく
装置と回路は、書けば解ける分野です。
図に数字を書き込む手順さえ固定すれば、短い準備で得点源になります。
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