この記事でわかること
- n進法の仕組みと、変換で問われる3つのパターン
- 「SPIにn進法は出るのか」で解説が割れている理由と、その扱い方
- 10進法を経由すればすべて解ける、統一した解き方の手順
- 練習問題5問と、対応表・検算というコツ
- SCOAの記数法との違いと、受検形式別の優先順位
著者:テストビズ運営事務局
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最終更新日:2026年9月7日
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n進法とは?nで桁が上がる数の表し方
n進法とは、n個集まると桁が1つ上がる数の表し方です。
私たちが普段使う10進法は10で桁が上がり、2進法は2で桁が上がります。
10進法では、9の次に桁が上がって10になります。
2進法は0と1しか使わないため、1の次でもう桁が上がり10(イチゼロ)になります。
| 10進法 | 2進法 | 8進法 | 16進法 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1 | 1 | 1 |
| 2 | 10 | 2 | 2 |
| 4 | 100 | 4 | 4 |
| 8 | 1000 | 10 | 8 |
| 10 | 1010 | 12 | A |
| 15 | 1111 | 17 | F |
| 16 | 10000 | 20 | 10 |
16進法では、10から15を数字で書けないため、AからFのアルファベットを使います。
位の重みで考えると混乱しない
n進法の各桁には「重み」があります。
右から順に、1の位、nの位、n×nの位、と大きくなっていきます。
2進法の1101であれば、右から1・2・4・8の重みが並び、1が立っている桁だけを足します。
つまり 8+4+1=13 です。
「数字が並んでいる」のではなく「束がいくつあるか」と読み替えると、初見でも処理できます。
SPIでn進法は本当に出題される?解説は割れている
SPI専門サイトは「SPI3では出題されない」とし、就活メディアは「頻出」とします。
確実なのは、SCOAや情報系・SE職の試験では実際に出るという点です。
解説が食い違っている状況
| 立場 | 主な主張 | 出典の例 |
|---|---|---|
| 出題されない | SPI3には出ないが、他の適性検査や企業のオリジナル問題では出る。SE・プログラマー職では大量に出す企業もある | SPI学習サイトStudy Pro(2026年9月7日確認) |
| 出題されない | SPIではn進数に関する問題は出題されない | SPI専門サイトspi-webtest.com(同上) |
| 出題される | SPI非言語の頻出分野として変換問題を解説 | 複数の就活メディア(同上) |
SPIの制作元である株式会社リクルートマネジメントソリューションズは、能力検査の出題分野を公表していません。
そのため、どちらが正しいかを公式資料で確定することはできません。
運営事務局としての結論
私たちが個別対策で受けてきた相談を見る限り、「n進法が出た」という報告は、SPIそのものよりも企業オリジナルの筆記試験・SE職向けの試験・SCOAに集中しています。
そのうえで、対策としての結論はシンプルです。
- n進法は覚える型が3つしかなく、30分程度で仕上がる
- 出るか出ないかで悩む時間のほうが、覚える時間より長くなりやすい
- ただし優先度は高くない。推論や損益算など確実に出る分野を先に固める
「短時間で終わるので、非言語の主要分野を仕上げた後に付け足す」という位置づけが現実的です。
非言語全体の優先順位は「SPI非言語の対策」(No.39)、学習の入口は「SPI対策の始め方」(No.32)を参照してください。
n進法の解き方は「10進法を経由する」で統一できる
変換は、n進法→10進法、10進法→n進法、進法どうしの3パターンしかありません。
3つ目は10進法を経由できるため、覚える手順は実質2つで足ります。
n進法から10進法へ:重みをかけて足す
各桁の数字に、その桁の重みをかけて合計します。
4進法の2131を10進法に直す場合は、右から1・4・16・64の重みなので、
2×64 + 1×16 + 3×4 + 1×1 = 128+16+12+1 = 157 となります。
右から重みを書き込んでから計算すると、桁のずれを防げます。
10進法からn進法へ:割り算の余りを下から読む
割り算を繰り返し、余りを下から上へ並べます。
10進法の45を2進法にする手順です。
- 45÷2=22 余り1
- 22÷2=11 余り0
- 11÷2=5 余り1
- 5÷2=2 余り1
- 2÷2=1 余り0
- 1÷2=0 余り1
余りを下から読んで 101101 となります。
ここで最も多いミスが、余りを上から読んでしまうことです。
最後に出た余りが先頭にくる、と手順として覚えてください。
n進法から別のn進法へ:一度10進法に戻す
3進法から7進法へ、のような変換は、いったん10進法にしてから割り算に入ります。
遠回りに見えますが、専用の手順を覚えるより確実で速く済みます。
ただし2進法と8進法・16進法だけは例外的な近道があります。
| 変換 | 近道 |
|---|---|
| 2進法→8進法 | 右から3桁ずつ区切り、各組を0〜7の数字に直す |
| 2進法→16進法 | 右から4桁ずつ区切り、各組を0〜Fに直す |
| 8進法・16進法→2進法 | 各桁を3桁・4桁の2進数に展開する |
8=2³、16=2⁴という関係があるため、この区切りが成り立ちます。
情報系の職種を志望する方は、この近道まで押さえておくと処理が速くなります。
練習問題5問|変換の3パターンを1周する
問題を解く順番は、n進法→10進法、10進法→n進法、進法どうしの変換の順が効率的です。
5問を1周すれば、本番で迷う場面はほぼなくなります。
問題1(2進法→10進法)
2進法の1101を10進法で表すといくつか。
【解答】13
【解説】右から重みは1・2・4・8です。1が立っているのは1・4・8の桁なので、8+4+1=13。
問題2(3進法→10進法)
3進法の2101を10進法で表すといくつか。
【解答】64
【解説】右から重みは1・3・9・27です。2×27+1×9+0×3+1×1=54+9+0+1=64。
問題3(10進法→2進法)
10進法の45を2進法で表すといくつか。
【解答】101101
【解説】2で割り続け、余りを下から読みます。検算として 32+8+4+1=45 を確認します。
問題4(10進法→7進法)
10進法の100を7進法で表すといくつか。
【解答】202
【解説】100÷7=14余り2、14÷7=2余り0、2÷7=0余り2。下から読んで202。検算は 2×49+0×7+2=100。
問題5(2進法→8進法)
2進法の110110を8進法で表すといくつか。
【解答】66
【解説】右から3桁ずつ区切ると110と110で、それぞれ6にあたるため66。10進法を経由しても 32+16+4+2=54、54=6×8+6 で同じ答えになります。
問題3以降は、必ず検算まで含めて1問としてください。
変換は解き方を間違えていなくても、並べる向きのミスだけで失点します。
n進法のコツは「対応表」と「検算」の2つ
コツは、小さい数の対応表を暗記して計算を減らすことと、逆変換で必ず検算することです。
この2つだけで、正答率と処理速度が同時に上がります。
覚えておくと速い数
- 2の累乗:1、2、4、8、16、32、64、128、256
- 3の累乗:1、3、9、27、81、243
- 16進法のA〜F:10、11、12、13、14、15
2の累乗を9個覚えておくだけで、2進法の8桁までは重みを書き出さずに処理できます。
検算のやり方
| 変換の向き | 検算方法 |
|---|---|
| n進法→10進法 | 出た10進数を割り算でn進法に戻す |
| 10進法→n進法 | 出たn進数の重みを足し戻す |
| 進法どうし | 両方を10進法に直して一致を確認 |
検算は10秒程度で終わります。
1問30〜45秒を目安にすると、検算を入れても十分に間に合います。
桁数からおかしさに気づく
2進法で6桁の数は、10進法では32以上63以下になります。
この感覚があると、答えが桁違いになったときに気づけます。
「10進法の45が2進法で3桁になった」といった結果は、その時点で計算ミスです。
n進法で時間を落とす人には共通点がある
運営事務局が見てきた失点は、変換の理解不足ではなく、手順の細部で起きています。
特に多いのが「余りを読む向き」「対応表の未暗記」「出題形式の思い込み」の3つです。
運営事務局が見てきた実例
相談事例1:情報系を志望する大学3年生の方
志望企業の筆記試験で2進法の変換が10問以上出題され、半分以上を落としました。
確認すると、割り算の余りを上から読んでいたため、答えがすべて逆順になっていました。
手順自体は理解できていたので、「最後の余りが先頭」と紙に書いて10問解き直すだけで解消しています。
相談事例2:転職活動中の30代の方(SCOA受検)
数列の問題に2進法が混ざっていることに気づかず、10進法として規則を探して時間を使い切りました。
問題文の末尾に(2進法)と書かれていたのですが、見落としていたそうです。
以後は「数列は括弧書きを先に見る」を手順に加えました。
相談事例3:文系の大学3年生の方
市販のSPI対策本にn進法が載っておらず、不安になって独学で深追いしていました。
受検予定の形式を確認したところSPIのテストセンターだけだったため、n進法は最小限にとどめ、推論と図表の読み取りに時間を振り直しています。
ミスの原因と直し方
| よくあるミス | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 答えが逆順になる | 余りを上から読んでいる | 「最後の余りが先頭」と手順に固定 |
| 計算に時間がかかる | 2の累乗を暗記していない | 1〜256の9個を先に覚える |
| 進法の指定を見落とす | 問題文の括弧書きを飛ばしている | 数字を見る前に指定を確認 |
| 16進法で止まる | A〜Fの対応が曖昧 | 10〜15の6個だけ覚える |
| 出るか分からず不安 | 受検形式が未確定 | 案内メールとURLで形式を先に特定 |
形式の特定方法は「WebテストのURL見分け方」(No.4)にまとめています。
SCOAのn進法はSPIと何が違う?
SCOAでは記数法(n進法)が数理の範囲とされ、25問中5問とする解説もあります。
数列に2進法が紛れる形でも出るため、より実戦的な準備が要ります。
SCOA数理での位置づけ
SCOA対策サイト「SCOAの泉」の数理練習問題では、出題内訳として四則計算4問、方程式・不等式4問、数列10問、記数法(n進法)5問、文章題5問などの区分が示されています(2026年9月7日確認)。
また、SCOAの数列では2進法を使った規則性の問題が出ることがある、と解説する対策サイトもあります(同日確認)。
「scoa n進法」で調べている方は、単独の変換問題だけでなく、数列に組み込まれた形も想定しておいてください。
SPIとの違い
| 項目 | SPI | SCOA |
|---|---|---|
| n進法の扱い | 出題を明記した公式情報はなく、解説が割れている | 数理の出題範囲として扱われている |
| 出題の形 | 変換問題が中心とされる | 変換に加え、数列の中に2進法が混ざる |
| 求められる速さ | 1問1分程度 | 1問約30秒とされ、処理速度が重視される |
SCOAは1問あたり約30秒で処理する必要があると解説されており、考え込む余裕がありません。
対応表を暗記して即答できる状態まで持っていくと差がつきます。
SCOA全体の進め方は「SCOA対策」(No.95)、数理と論理の詳細は「SCOAの数理・論理対策」(No.100)を参照してください。
受検形式別の優先順位
- SPIのみを受検する方:主要分野を仕上げた後、30分だけ充てる
- SCOAを受検する方:記数法は得点源。数列と一緒に対策する
- 情報系・SE職を志望する方:2進法と8進法・16進法の近道まで押さえる
なお本記事は「SPI言語の対策」(No.40)から非言語の記数法部分を切り出したものです。
言語側の頻出分野もあわせて確認しておくと、対策の穴が見つけやすくなります。
1問あたりの時間の考え方は「SPIの時間配分と1問あたりの目安」(No.51)にまとめています。
短期で全体を組み立て直す場合は「Webテスト対策を1週間で仕上げる短期計画」(No.10)、形式をまたいだ全体像は「Webテスト対策の完全ガイド」(No.1)が出発点になります。
よくある質問(FAQ)
SPIにn進法は出題されますか?
公式に確認できる情報はありません。
SPIの制作元であるリクルートマネジメントソリューションズが出題分野を公表していないためです。
SPI専門の学習サイトの中には「SPI3では出題されない」と明記しているものがあり、一方で多くの就活メディアは頻出分野として解説しています。
運営事務局に寄せられる「n進法が出た」という報告は、企業オリジナルの筆記試験やSE職向けの試験、SCOAに集中しています。
覚える型は3つだけで30分程度で仕上がるため、主要分野を優先しつつ、余力で押さえておくのが現実的な判断です。
n進法の問題は何分で解くべきですか?
変換1問であれば30〜45秒が目安です。
重みをかけて足す、または割り算の余りを並べるだけの作業なので、手順が固まっていればこの範囲に収まります。
時間がかかる原因のほとんどは、2の累乗を暗記しておらず毎回計算していることです。
1・2・4・8・16・32・64・128・256の9個を覚えるだけで、2進法8桁までは重みを書き出さずに処理できます。
逆変換による検算を入れても10秒程度なので、時間の心配より正確さを優先してください。
「spi n進法 コツ」で一番効くのは何ですか?
対応表の暗記です。
2の累乗9個と16進法のA〜Fの6個、合わせて15個を覚えるだけで、計算量が大きく減ります。
次に効くのが検算で、10進法に戻して一致を確認する作業を必ず入れることです。
n進法は解法を間違えていなくても、余りを並べる向きを逆にしただけで不正解になります。
運営事務局の個別対策でも、誤答の内訳で最も多いのがこの並べ方のミスでした。
さらに、桁数から答えの見当をつける習慣も有効です。
2進法で6桁なら10進法では32以上63以下、という感覚があれば、桁違いの誤答をその場で弾けます。
覚える量が少ないぶん、精度を上げる工夫のほうが得点に直結する分野です。
10進法からn進法への変換で、余りはどちらから読みますか?
下から、つまり最後に出た余りを先頭にして読みます。
45を2進法にする場合、余りは順に1・0・1・1・0・1と出ますが、答えは101101です。
上から読んで110101としてしまうミスが非常に多いため、「最後の余りが先頭」と手順に書き込んでおいてください。
不安な場合は、出した答えの重みを足し戻して元の数に一致するかを確認すれば、向きの間違いはその場で分かります。
101101なら 32+8+4+1=45 となり、元の数と一致します。
この検算は10秒ほどで終わるため、必ず入れることをおすすめします。
2進法から8進法へ、10進法を経由せずに変換できますか?
できます。
右から3桁ずつ区切り、各組を0〜7の数字に直すだけです。
110110であれば、110と110に区切ってそれぞれ6となり、答えは66です。
16進法の場合は右から4桁ずつ区切り、各組を0〜Fに直します。
8が2の3乗、16が2の4乗であることから成り立つ性質で、情報系の試験ではこの近道を使えるかどうかで処理速度が変わります。
ただし3進法や7進法が絡む場合は使えないため、その際は10進法を経由してください。
「scoa n進法」はどのような形で出ますか?
2つの形があります。
1つは記数法として単独で出る変換問題で、SCOA対策サイトの練習問題では数理25問中5問という配分が示されています(2026年9月7日確認)。
もう1つは数列の中に紛れ込む形で、数字の並びの末尾に(2進法)と指定され、2進法のまま規則性を探す問題です。
後者は指定を見落とすと10進法として考えてしまい、時間を大きく失います。
SCOAは1問約30秒で処理する必要があるとされているため、変換を即答できる水準まで練習しておくことをおすすめします。
対策本にn進法が載っていないのですが、大丈夫ですか?
受検する形式がSPIだけであれば、大きな問題にはなりません。
市販のSPI対策本にn進法が収録されていないのは、SPIの標準的な出題範囲として扱っていない編集方針によるものと考えられます。
一方で、SCOAや企業オリジナルの筆記試験を受ける可能性がある場合は、本記事の変換手順と練習問題5問だけでも通しておいてください。
まず案内メールと受検URLで形式を特定し、そのうえで必要かどうかを判断するのが最短です。
対策本の選び方は市販の定番書で十分で、n進法のためだけに追加購入する必要はありません。
まとめ
n進法は、nで桁が上がる数の表し方です。
問われるのは変換だけで、覚える手順は実質2つしかありません。
要点をもう一度整理します。
- n進法→10進法は、重みをかけて足す
- 10進法→n進法は、割り算の余りを下から読む
- 進法どうしの変換は、10進法を経由すれば足りる
- 2進法と8進法・16進法は、3桁・4桁で区切る近道が使える
- コツは2の累乗9個の暗記と、逆変換による検算
- SPIでの出題は解説が割れているが、SCOAや情報系の試験では実際に出る
n進法は、対策にかかる時間が最も短い分野の一つです。
主要分野を固めたうえで、30分だけ確保して型を通しておけば、本番で当たっても慌てずに済みます。
まずは受検する形式を確認するところから始めてください。
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