転職の適性検査は何分・どんな内容?80分テストとVersant

この記事でわかること

  • 転職の適性検査に含まれる3つの層(能力検査・性格検査・その他の測定)
  • 所要時間から形式を逆引きする方法(20分・35分・65分・80分・110分)
  • 「80分の適性検査」の正体と、中途採用での位置づけ
  • Versantを指定されたときに測られるもの、所要時間、スコアの表示方法
  • 図形の問題が出た場合に想定される形式(TG-WEB従来型・CAB)
  • 筆記試験・論文試験を課された場合の準備の分け方
  • 適職診断ツールと、選考で受ける適性検査の違い

この記事の著者:テストビズ運営事務局
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最終更新日:2026年9月8日

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転職の適性検査はどんな内容?3つの層に分けて考える

転職の適性検査は、能力検査・性格検査・その他の測定(英語や作業検査など)の3層で構成されます。どの層が実施されるかは企業と職種で変わり、能力検査が省かれることもあります。

中途採用の選考で「適性検査」と案内されるものは、次のいずれか、または組み合わせです。

測るもの 代表的な検査 対策の可否
能力検査 言語・計数(非言語)・英語 SPI、玉手箱、GAB、TG-WEB、SCOA 演習で伸びる
性格検査 行動・意欲・情緒の傾向、ストレス耐性 各検査に付属、アドバンテッジインサイト等 一貫性の確保が中心
その他 英語スピーキング、作業能率、EQ Versant、内田クレペリン検査 形式に慣れることが中心

新卒採用との一番の違いは、能力検査の比重が下がりやすい点です。
中途では職務経歴と面接が判断の中心になるため、能力検査は基準を下回っていないかの確認に使われることが多くなります。
一方で、応募が集中する大手・人気企業では、序盤の絞り込みに使われることもあります。

転職の適性検査全般の考え方は「転職の適性検査対策|落ちる確率とボロボロでも受かる?」で扱っています。

所要時間から形式を逆引きする|20分・35分・65分・80分

受検案内に書かれた所要時間は、形式を絞り込む最も確実な手がかりです。検査名が書かれていなくても、時間から候補を2〜3個に絞れます。

所要時間の目安 想定される形式 内容
約10〜20分 性格検査のみ、短時間の能力検査 質問への回答が中心
約20分 Versant(スピーキング&リスニング) 音声で回答する英語テスト
約35分 SPIの能力検査(Webテスティング) 言語・非言語
約65分 SPI3(能力検査+性格検査、パソコン受検) 能力約35分+性格約30分
約80分 GAB(知的能力+パーソナリティ) 言語理解・計数理解・性格
約110分 SPIのマークシート受検(ペーパーテスティング) 会場で紙に解答

※上記は一般的な目安です。企業の設定や実施時期によって異なる場合があるため、受検案内の記載を優先してください。

時間が特定できたら、対応する問題集を1冊に絞れます。
逆に、時間も検査名も書かれていない場合は、応募先が新卒採用で使っている形式を調べるのが次の手がかりになります。

「80分の適性検査」は何?GABの構成と中途での扱い

約80分と案内された場合、日本エス・エイチ・エル社のGABである可能性が高いと考えられます。知的能力(言語理解・計数理解)とパーソナリティを測る構成です。

GABは、総合職の採用を目的として日本エス・エイチ・エル(日本SHL社)が開発・提供している検査です。
リクナビの適性検査解説では、知的能力とパーソナリティを測る80分のテストとして紹介されており、知的能力では言語理解と計数理解が診断されると説明されています。
パーソナリティ側では、ヴァイタリティやチームワークといった特性、マネジメント適性、営業・研究開発などの職務適性を予測するとされています。

中途採用でGABが使われる場面には、次の傾向があります。

  • 金融・総合商社・大手メーカーの本社部門で遭遇しやすい
  • 新卒採用でGAB・玉手箱を使っている企業が、中途でも同系統を使う
  • 受検方式はWeb-GAB(自宅)、C-GAB(テストセンター)、ペーパーの3通り

GABの言語(論理的読解)は玉手箱の言語と共通しているため、対策は重なります。
両方を別々に勉強する必要はありません。
GABの詳しい勉強法は「GAB対策の始め方|言語・計数の勉強法と時間配分」を参照してください。

なお、同じ日本SHL社のCABは、暗算・法則性・命令表・暗号で構成され、言語理解がないのが特徴です。
IT・システム系の職種で指定されることがあります。

Versantを指定されたら?英語スピーキングの自動採点テスト

Versantは、ピアソンが提供する英語コミュニケーション力測定テストです。スピーキング&リスニングは約20分で、音声を聞いて口頭で答える形式です。

グローバル企業の採用や昇格試験で使われており、日本国内では日本経済新聞社が独占販売権を持つと案内されています。
提供元および国内販売元の公開情報によると、テストの特徴は次のとおりです。

項目 内容
所要時間 スピーキング&リスニングは約20分、ライティングは約35分
受検方法 スマートフォンまたはパソコンで、24時間365日受検可能
採点 AIによる自動採点。受検後5分程度で結果が出る
スコア GSE(Global Scale of English、10〜90)で表示
監視 なりすまし防止のモニタリング機能がオプションとして提供される

スコアの表示方法は変更されています。
従来はVersantスコア(20〜80)で表示されていましたが、2024年1月以降、スピーキングおよびスピーキング&リスニングのテストではGSE(10〜90)の表示に移行したと案内されています。
古い記事では20〜80のスコアで書かれているものが多いため、案内された基準がどちらの尺度かを確認してください。

受検にあたっての実務的な注意点は3つです。

  • 静かな環境と、安定した通信が必須。音声で採点されるため、雑音は不利に働きます
  • マイク付きイヤホンなど、口元との距離が安定する機材を用意する
  • 黙り込まないこと。流暢さも評価対象とされるため、完璧な文より即答を優先します

対策としては、短い文で言い切る練習が有効です。
文法的に完璧でも、長く沈黙してから話すより、短く即座に返すほうが評価されやすい設計になっています。

図形のテストが出た|TG-WEB従来型とCABの見分け方

図形問題が出る形式は限られます。展開図や法則性が出たらTG-WEB従来型、命令表や暗号が出たらCAB系と考えると絞り込めます。

「転職の選考で図形のテストが出た」という相談は一定数あります。
新卒時にSPIしか受けていない場合、初見で手が止まりやすい領域です。

出た問題の特徴 想定される形式 対策の方向
展開図、積み木、図形の並べ替え TG-WEB従来型 頻出パターンを暗記する
一定の規則で図形が変化する TG-WEB従来型、CAB(法則性) 変化の種類を分類する
記号の命令に従って図形を変換する CAB(命令表) 命令の意味を先に覚える
図形が暗号化されている CAB(暗号) 過去問で型に慣れる

TG-WEB従来型の図形問題は、初見での対応が難しい代わりに、出題パターンが限られているため対策の効果が出やすいという性質があります。
時間がない場合は、頻出パターンだけを繰り返すのが効率的です。

形式ごとの優先順位は「TG-WEB対策の全体像|従来型・新型の勉強法と優先順位」で整理しています。

運営事務局が見てきた実例:形式を取り違えて対策していたケース

運営事務局への転職者からの相談で目立つのが、形式の取り違えです。

ある相談者は、受検案内に検査名がなかったため、新卒時の記憶からSPIの問題集を1冊やり込んでいました。
受検3日前に相談があり、案内メールの所要時間が「約80分」と書かれていたことから、GAB系の可能性が高いと判断しました。
残り3日で言語(論理的読解)の手順だけを固定する方針に切り替え、計数は図表の読み取りに絞りました。

別の相談者は、英語のテストがあると聞いてTOEICの問題集を用意していましたが、実際に指定されていたのはVersantでした。
読解の演習は評価対象と噛み合わないため、口頭で即答する練習に切り替えました。

受検案内に書かれた所要時間と、受検URLのドメインは、形式を特定する重要な手がかりです。
対策を始める前に、まず案内メールを最後まで読み返してください。

筆記試験・論文試験を課されたら?適性検査とは別枠で準備する

筆記試験や論文試験は、適性検査とは目的が異なります。適性検査が標準化された尺度で測るのに対し、筆記・論文は企業独自の基準で評価されます。

中途採用で課される可能性があるものを整理します。

種類 内容 準備の方向
適性検査 SPI・玉手箱などの標準化された検査 問題集での演習
一般常識・専門知識 時事、業界知識、職種の専門問題 業界ニュースと職務経歴の棚卸し
論文・作文 与えられたテーマで800〜1,200字程度 型を1つ用意して書く練習
ケース問題 課題に対する解決策を論述 構造化して答える練習

論文・作文で問われるのは、文章力そのものよりも、結論を先に示せるか、根拠を具体的に書けるかです。
書き出しに悩む時間を減らすため、「結論→根拠2つ→自分の経験→今後の貢献」という型を1つ用意しておくと、どのテーマにも対応しやすくなります。

出題テーマは、志望動機と重なることが多いのが実情です。
職務経歴書に書いた内容と矛盾しないよう、事前に整合を取っておいてください。

適職診断と選考の適性検査は別もの

転職サイトの適職診断は、自己理解のためのツールです。選考の適性検査とは目的も結果の扱いも異なり、診断結果が応募先に渡ることはありません。

「転職
適職診断」で見つかるツールの多くは、転職サービスが会員向けに提供している無料の診断です。
自分の志向や向いている職種の傾向を知る材料になりますが、選考の合否には関係しません。

比較項目 適職診断ツール 選考の適性検査
実施者 転職サービス等 応募先企業
目的 自己理解・求人の提案 選考の判断材料
結果の扱い 本人が閲覧 企業が受け取る
合否 なし 判断材料の一つになる

適職診断は、志望動機を整理する材料としては役に立ちます。
ただし、診断結果をそのまま志望動機に書くと具体性を欠くため、実際の業務経験と結びつけて使ってください。

受検日が近く、形式の特定から相談したい場合は、テストビズのような対策サービスを使う方法もあります。

よくある質問(FAQ)

受検案内に検査名が書かれていません。どう調べればいいですか?

手がかりは3つあります。
1つ目は所要時間です。約35分ならSPIの能力検査、約65分ならSPI3の能力+性格、約80分ならGAB系、といった形で候補を絞れます。
2つ目は受検URLのドメインです。提供元によってURLの形が異なるため、検索すると形式が判明することがあります。
3つ目は、応募先が新卒採用で使っている形式です。企業は採用管理システムや検査の契約を流用することが多く、中途でも同じ提供元になりやすい傾向があります。
それでも特定できない場合は、SPIの問題集を1冊やり込んでおくのが最も汎用性の高い選択になります。

Versantの対策は何をすればいいですか?

短い文で即答する練習が中心になります。
Versantは音声を聞いて口頭で答える形式で、AIによる自動採点が行われます。
評価には流暢さや発音、即時の応答も含まれるとされているため、完璧な文を組み立ててから話すより、短く言い切るほうが有利に働きます。
具体的には、音読(聞こえた文をそのまま繰り返す)、簡単な質問に1文で答える練習、身近な話題を30秒で説明する練習が効果的です。
受検環境も重要で、静かな部屋と安定した通信、口元との距離が安定する機材を用意してください。
所要時間はスピーキング&リスニングで約20分です。

Versantのスコアは何点あればいいですか?

企業ごとに基準が異なり、公表されていません。
また、スコアの表示方法自体が変更されている点にも注意が必要です。
従来はVersantスコア(20〜80)で表示されていましたが、2024年1月以降、スピーキングおよびスピーキング&リスニングのテストではGSE(10〜90)による表示に移行したと案内されています。
そのため、ネット上で見かける「◯点が目安」という情報が、どちらの尺度に基づくものかを確認する必要があります。
応募先から基準を示された場合は、その数値がどの尺度かを問い合わせるのが確実です。

中途採用でも性格検査はありますか?

多くの場合あります。
むしろ中途採用では、能力検査より性格検査のほうが重視される場面もあります。
即戦力として採用する以上、職場との相性や定着の見込みが判断材料になるためです。
回答時のポイントは、直近の業務経験を基準にすることです。
学生時代のエピソードを思い浮かべて答えると、職務経歴書や面接での受け答えと噛み合わなくなることがあります。
「チームで成果を出した経験」「ストレスを感じた場面」といった設問では、前職での場面を思い浮かべて答えると整合が取れます。

図形のテストが出ました。次までに何をすべきですか?

出た問題の特徴を記録しておいてください。
展開図や積み木が出たならTG-WEB従来型、命令表や暗号が出たならCAB系である可能性が高いといえます。
どちらも出題パターンが限られているため、該当する形式の問題集で頻出パターンを繰り返すのが効率的です。
特にTG-WEB従来型は、初見では手が止まる代わりに、パターンを知っていれば短時間で解ける問題が多い形式です。
同じ業界を複数受ける場合、形式が重なる可能性は高いため、記録は次の応募でそのまま使えます。

論文試験ではどんなテーマが出ますか?

企業と職種によりますが、志望動機や業界の課題に関連するテーマが多い傾向にあります。
「入社後に取り組みたいこと」「業界の今後の展望」「これまでの経験で最も困難だったこと」などが典型例です。
字数は800〜1,200字程度で、制限時間は40〜60分程度が一般的です。
準備としては、「結論→根拠2つ→自分の経験→今後の貢献」という型を1つ用意し、そのテンプレートに当てはめて2〜3本書いてみてください。
その場でテーマを考える時間を減らせるため、書く速度が安定します。
内容は職務経歴書と矛盾しないよう、事前に整合を取っておきましょう。

Web面接の服装はどうすればいいですか?

指定がなければ、対面の面接と同じ服装が基本です。
「服装自由」「私服可」と案内された場合も、オフィスカジュアル程度に整えるのが無難といえます。
画面には上半身しか映りませんが、立ち上がる場面や姿勢が崩れる場面もあるため、下も含めて着替えておくほうが安全です。
背景は無地の壁が理想で、難しい場合は生活感のあるものが映らないように整理してください。
なお、監視型のWebテストを自宅で受ける場合も、部屋の背景や机の上の状態が確認されることがあります。
受検環境の整え方は「Webテスト対策の完全ガイド|種類別の勉強法と始め方」にまとめています。

まとめ

転職の適性検査は、能力検査・性格検査・その他の測定という3層で捉えると整理しやすくなります。
そして、形式の特定は所要時間から始めるのが最短です。

要点を振り返ります。

  • 中途採用では能力検査の比重が下がりやすいが、応募が集中する企業では絞り込みに使われる
  • 所要時間は形式を絞る手がかりになる。約35分はSPI能力検査、約65分はSPI3、約80分はGAB系
  • GABは知的能力(言語理解・計数理解)とパーソナリティを測る構成。言語は玉手箱と共通するため対策が重なる
  • Versantはピアソンの英語テストで、スピーキング&リスニングは約20分。AIによる自動採点で、現在はGSE(10〜90)で表示される
  • 図形問題は形式が限られる。展開図・積み木はTG-WEB従来型、命令表・暗号はCAB系
  • 筆記試験・論文試験は適性検査とは別枠。型を1つ用意して書く練習をしておく
  • 適職診断ツールは自己理解のためのもので、選考の合否には関係しない

最初にやることは、受検案内のメールを最後まで読み返すことです。
所要時間と受検URLだけでも、対策すべき問題集は1冊に絞れます。

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