この記事でわかること
- 本番のWebテストで、受検者に偏差値が開示されることはないという前提
- SPIの7段階評価と偏差値の対応(一般に説明されている目安)
- 偏差値50・55・60・65・70が、それぞれ上位何%にあたるか
- 「平均点」という言葉が指しているものが、記事によって違う理由
- 玉手箱・GAB・TG-WEBなど、SPI以外の形式での評価のされ方
- Lognaviなどの就活アプリで表示される偏差値の使い方と限界
- 段階を1つ上げるために、現実に何をすればよいか
この記事の著者:テストビズ運営事務局
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最終更新日:2026年9月8日
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Webテストに偏差値はある?受検者に数値が届くことはない
偏差値という考え方自体は使われています。ただし、本番の選考で受検者に「あなたは偏差値◯◯です」と通知されることはありません。企業に届くのは段階評価や報告書の形です。
まず、言葉を整理します。
| 用語 | 意味 | 誰が見るか |
|---|---|---|
| 素点(正答数) | 実際に正解した問題数 | 原則として非公開 |
| 偏差値 | 受検者全体の中での相対的な位置 | 検査の内部処理で使われる |
| 段階評価 | 偏差値を数段階に区切った評価 | 企業が報告書で受け取る |
| 平均点 | 受検者全体の平均的な水準 | 公表されていない |
受検者が自分の数値を知る手段は、基本的にありません。
そのため、ネット上で見かける「偏差値60を目指そう」という説明は、次のいずれかを指しています。
- SPIの段階評価を偏差値に換算した、一般に共有されている目安
- 就活アプリや模擬テストが独自に算出した偏差値
- 大学受験の偏差値の感覚を借りた比喩
この3つが混ざっているため、調べるほど分からなくなります。
以下では、それぞれを分けて説明します。
SPIの7段階評価と偏差値の対応|平均は段階4
SPIの能力検査は、偏差値をもとに7段階で企業に報告されるとされています。段階4が平均(偏差値50前後)、段階6が偏差値60前後、段階7が偏差値70以上という説明が広く共有されています。
| 段階 | 対応する偏差値の目安 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 7 | 70以上 | トップクラス |
| 6 | 60前後 | 上位層 |
| 5 | 55前後 | 平均より上 |
| 4 | 50前後 | 平均的 |
| 3 | 45前後 | 平均より下 |
| 2 | 40前後 | 下位 |
| 1 | 35以下 | 最も低い |
※上記の対応は、就職情報サイトや対策本で共有されている目安であり、リクルートマネジメントソリューションズが段階と偏差値の境界を公表しているものではありません。参考値として扱ってください。
企業が設定するボーダーについては、大手・人気企業では段階5以上、難関企業では段階6以上という説明が一般的です。
ただしこれも公表されたものではなく、企業によって大きく異なります。
なお、リクルートマネジメントソリューションズは、能力検査について「暗記や受検対策によって簡単に得点が上がるものではなく、長期の日常的な努力によって培われるもの」と説明しています。
短期間で段階を2つ上げるといった目標は、現実的ではないという前提で計画を立ててください。
ボーダーの考え方は「Webテストのボーダーは何割?企業別の目安と通過ラインの考え方」で扱っています。
偏差値50・60・70は上位何%?数字の意味を押さえる
偏差値60は上位約16%、偏差値70は上位約2.3%にあたります。偏差値50は、ちょうど真ん中の位置です。
偏差値は、平均を50、標準偏差を10として、集団の中の位置を表す指標です。
分布が正規分布に近いと仮定した場合、次の関係になります。
| 偏差値 | 上位からの割合 | 100人中の順位の目安 |
|---|---|---|
| 70 | 上位約2.3% | 約2位 |
| 65 | 上位約6.7% | 約7位 |
| 60 | 上位約15.9% | 約16位 |
| 55 | 上位約30.9% | 約31位 |
| 50 | 上位50% | 約50位 |
注意したいのは、母集団が誰かという点です。
大学受験の偏差値は受験生全体を母集団としますが、Webテストの母集団はその検査の受検者全体です。
就職活動でその検査を受ける層が母集団になるため、大学受験の偏差値とは意味が異なります。
つまり、「大学受験で偏差値60だったから、Webテストでも60前後だろう」という推測は成り立ちません。
母集団が違えば、同じ実力でも数値は変わります。
「平均点」は公表されている?言葉の指す先が3つある
各検査の提供会社は、平均点や平均正答率を公表していません。ネット上の「平均点」は、体験談の集計か、模擬テストの平均か、比喩のいずれかです。
「webテスト
平均点」で調べたときに出てくる数値は、次の3種類に分かれます。
| 出所 | 何の平均か | 信頼度 |
|---|---|---|
| 体験談の集計 | 受検者の自己申告による手応え | 低い。基準がばらつく |
| 模擬テスト・アプリ | そのサービスの利用者の平均 | サービス内では有効 |
| 一般的な説明 | 「7割程度」といった目安 | 根拠が示されないことが多い |
そもそも、受検者は自分の正答数を知らされません。
そのため、体験談として語られる「7割取れた」という数値は、本人の感覚に基づく推測であることがほとんどです。
実務的には、平均点を推測することに時間を使う意味は小さいといえます。
代わりに、自分で測れる次の2つを指標にしてください。
- 解答数:想定問題数の8割以上に到達しているか
- 正答率:解答した問題のうち7割以上が合っているか
正答率と解答数の優先順位は形式によって変わります。
詳しくは「Webテストの誤謬率とは?正答率との違いと適当に埋めるべきか」で整理しています。
SPI以外の形式ではどう評価される?玉手箱・GAB・TG-WEB
玉手箱・GAB・TG-WEBなども、素点そのものではなく、受検者全体の中での相対的な位置として企業に報告されます。表示の形式は検査ごとに異なります。
| 形式 | 評価の伝わり方(一般的な説明) | 受検者への開示 |
|---|---|---|
| SPI | 7段階の評価として報告書に記載 | なし |
| 玉手箱 | 科目ごとの相対的な位置 | なし |
| GAB / C-GAB | 知的能力とパーソナリティの結果 | なし |
| TG-WEB | 能力検査と性格検査の結果 | なし |
| SCOA | 科目別の結果 | なし |
いずれの形式でも、受検者本人が自分の数値を確認する手段は用意されていません。
検査の結果は企業に届くもので、受検者へのフィードバックは原則として行われないためです。
例外として、企業によっては選考後にフィードバックを提供する場合があります。
これは検査の仕様ではなく、企業の運用によるものです。
運営事務局が見てきた実例:アプリの偏差値と本番の手応えが違ったケース
運営事務局への相談で、偏差値をめぐる混乱を2つ見てきました。
1つ目は、就活アプリの模擬テストで偏差値65が出たため対策を止めてしまったケースです。
本番の玉手箱では時間内に半分も到達できませんでした。
確認すると、アプリでは1問ずつ考える時間を取れていたのに対し、本番は1問11秒の四則逆算だったためです。
指標としての偏差値は参考になっても、時間制限の条件が違えば結果は変わります。
2つ目は、逆にアプリの偏差値が45だったために応募自体を諦めかけたケースです。
使っていたアプリの母集団はその利用者に限られており、本番の母集団とは異なります。
時間を計った演習に切り替えたところ、解答数は2週間で大きく改善しました。
アプリの偏差値は、自分の変化を追う指標としては有効です。
ただし、他人や本番との比較には使えません。
Lognaviなどのアプリで出る偏差値はどう使う?
アプリの偏差値は、そのアプリの利用者を母集団とした相対値です。自分の伸びを測る目的なら有効ですが、本番の評価を予測するものではありません。
就活アプリの中には、Webテストの練習問題を提供し、結果を偏差値や段階評価で表示するものがあります。
「Lognavi webテスト
偏差値」といった検索が多いのも、この機能によるものです。
使い方を整理します。
| 目的 | 適しているか | 理由 |
|---|---|---|
| 自分の伸びを追う | 適している | 同じ条件で比較できる |
| 苦手分野を見つける | 適している | 分野別の結果が出る |
| 本番の合否を予測する | 適していない | 母集団も条件も異なる |
| 企業のボーダーを判断する | 適していない | 実際の基準は非公表 |
アプリを使う場合は、必ず時間を計った状態で解いてください。
制限時間なしで解いた結果は、本番の指標になりません。
特に玉手箱やGABのように1問あたりの時間が極端に短い形式では、時間の条件が結果を決めます。
偏差値を上げるには?段階を1つ動かすためにやること
短期間で狙えるのは、素点の底上げではなく取りこぼしの削減です。解答数を増やし、確実に取れる分野を落とさないことが、評価を動かす最短経路になります。
やることを優先順位で整理します。
| 優先度 | やること | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 1 | 時間を計って解き、解答数と正答率を記録 | 現在地が分かる |
| 2 | 捨てる基準を数値で決める(15秒・30秒など) | 時間切れが減る |
| 3 | 頻出分野を2つに絞って演習 | 正答数が増える |
| 4 | 計算の速度を上げる(電卓を含む) | 到達数が増える |
| 5 | 本番と同じ時間帯・機材で通し演習 | 当日の失点が減る |
評価を動かすのは、難問を解けるようになることではありません。
解けるはずの問題を時間内に処理できるようになることです。
相談の場でも、正答率が高いのに解答数が足りていない受検者が多数を占めます。
この場合、参考書を読む時間を演習に振り替えるだけで結果が変わります。
形式ごとの勉強法の全体像は「Webテスト対策の完全ガイド|種類別の勉強法と始め方」に、SPIの出題範囲は「SPI対策の始め方|出題範囲と勉強法(就活・転職)」にまとめています。
形式が特定できず判断に迷う場合は、テストビズのような対策サービスに相談する方法もあります。
よくある質問(FAQ)
SPIの偏差値は自分で確認できますか?
確認できません。
SPIの結果は企業に報告書として届く仕組みで、受検者本人に点数や偏差値が通知されることはないためです。
テストセンターで受検した場合、結果を他社に使い回すことはできますが、その際も具体的な数値は表示されません。
「前回の結果を使用する」という選択ができるだけです。
自分の水準を知りたい場合は、市販の問題集や模擬テストを時間を計って解き、解答数と正答率を記録するのが現実的な方法になります。
その数値なら、演習を重ねることで自分の変化として追えます。
SPIの偏差値50はどのくらいのレベルですか?
受検者全体のちょうど真ん中の位置を意味します。
一般に共有されている説明では、SPIの7段階評価のうち段階4が偏差値50前後にあたるとされています。
大手・人気企業は段階5以上を基準にすることが多いとされるため、偏差値50は「多くの企業で足切りに引っかからないが、応募が集中する企業では不足しうる」水準といえます。
ただし、段階と偏差値の対応も、企業のボーダーも公表されたものではありません。
また、中途採用では能力検査より職務経歴と面接の比重が高くなるため、位置づけが変わります。
偏差値60を取るには何割正解すればいいですか?
正答率との対応は公表されていないため、一律には言えません。
偏差値は絶対的な点数ではなく、その回の受検者全体の中での位置を示す指標です。
そのため、同じ正答率でも受検者層によって偏差値は変わります。
また、SPIのテストセンターやWebテスティングでは、解答状況によって出題される問題の難度が変わる方式が採られているため、正答率だけで位置が決まるわけでもありません。
目安を持ちたい場合は、正答率ではなく「想定問題数の8割以上に解答し、そのうち7割以上正解する」という状態を目標にしてください。
Webテストの平均点は何点ですか?
公表されていません。
各検査の提供会社は、平均点や平均正答率を公開しておらず、受検者にも自分の点数は通知されません。
ネット上で見かける「平均は6〜7割」といった数値は、体験談の集計や、模擬テストの利用者の平均であることがほとんどです。
体験談の場合、本人も自分の正答数を知らないため、手応えに基づく推測になります。
参考にする際は、その数値がどこから出たものかを確認してください。
自分の水準を測るなら、時間を計った演習の記録のほうが確実です。
玉手箱やGABにも偏差値はありますか?
内部的には受検者全体の中での相対的な位置として評価されますが、受検者に偏差値が通知されることはありません。
玉手箱・GAB・C-GABはいずれも日本エス・エイチ・エル社が提供する検査で、結果は企業に届く形になっています。
そのため、「玉手箱の偏差値は◯◯」といった情報は、模擬テストやアプリが独自に算出した数値であることが大半です。
これらは自分の伸びを追う目的では有効ですが、本番の評価を予測するものではありません。
玉手箱のボーダーの考え方は「玉手箱のボーダーは何割?正答率の目安と企業別ライン」で扱っています。
大学受験の偏差値と同じように考えていいですか?
同じようには考えられません。
偏差値は母集団の中での位置を示す指標なので、母集団が変われば同じ実力でも数値が変わります。
大学受験の偏差値は受験生全体を母集団としますが、Webテストの母集団はその検査を受ける就職・転職活動者です。
また、測っているものも異なります。
大学受験は教科の学習到達度を測りますが、SPIなどの能力検査は制限時間内の処理能力を含めて測る設計です。
数学が得意でも、1問30秒という制約下では結果が伸びないことがあります。
就活アプリの偏差値が低かったのですが、諦めるべきですか?
その必要はありません。
アプリの偏差値は、そのアプリの利用者を母集団とした相対値であり、本番の評価とは母集団も出題条件も異なります。
特に、時間制限をかけずに解いた結果は、本番の指標になりません。
まずは、本番と同じ制限時間で解き直して、解答数と正答率を記録してください。
そのうえで解答数が足りていなければ、知識ではなく処理速度の問題です。
捨てる基準を数値で決めて演習を重ねれば、2週間程度でも解答数は変わります。
まとめ
Webテストの偏差値は、内部的な評価の考え方としては存在しますが、受検者が自分の数値を知る手段はありません。
ネット上の「偏差値◯◯」は、段階評価の換算か、アプリの独自指標か、比喩のいずれかです。
要点を振り返ります。
- 本番の選考で受検者に偏差値が通知されることはない。企業に届くのは報告書
- SPIは7段階評価で報告されるとされ、段階4が偏差値50前後、段階6が60前後という目安が共有されている(公表値ではない)
- 偏差値60は上位約16%、70は上位約2.3%。ただし母集団は大学受験とは異なる
- 各検査の平均点・平均正答率は公表されていない。体験談の数値は本人の推測に基づく
- 玉手箱・GAB・TG-WEBも受検者への数値開示はない
- アプリの偏差値は自分の伸びを追うには有効。本番の予測や他人との比較には使えない
- 評価を動かすのは難問を解く力ではなく、解けるはずの問題を時間内に処理する力
自分で測れるのは、解答数と正答率の2つだけです。
偏差値を推測する時間があれば、その2つを記録するほうが確実に前に進みます。
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