この記事でわかること
- 趣旨判定(IMAGES形式)のA・B・Cが、それぞれどんな設問文に対応するのか
- 同じA・B・Cでも、論理的読解(GAB形式)とは判断する対象がまったく違うこと
- 筆者の趣旨が置かれやすい4つの位置と、目印になる表現
- 「本文に書いてあるのにB」となる設問文の見分け方
- 別形式である趣旨把握(選択肢から1つ選ぶタイプ)の解き方
- 1長文あたり75秒という時間の中での読み方
執筆:テストビズ運営事務局(最終更新日:2026年9月7日)
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趣旨判定でつまずく人の多くは、本文が読めていないわけではありません。
本文に書いてあるからという理由でAを選んでしまい、Bとの区別がついていないだけです。
この記事では、趣旨とそれ以外を切り分ける基準を示し、例題で最後まで確認します。
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玉手箱の趣旨判定とは?A・B・Cの意味
趣旨判定(IMAGES形式)とは、長文を読み、設問文が筆者の最も訴えたいことか、本文にはあるが趣旨ではないか、本文と関係ないかをA・B・Cで答える形式である。
選択肢は固定されており、設問ごとに変わりません。
| 選択肢 | 意味 |
|---|---|
| A | 筆者が最も訴えたいこと(趣旨)が述べられている |
| B | 本文には書かれているが、筆者が最も訴えたいことではない |
| C | この本文とは関係のないことが書かれている |
出題は1長文に4問がセットの形で、玉手箱の言語では8長文32問を10分で解く構成が一般的に知られています。
1長文あたり75秒、1問あたり20秒に満たない計算です。
論理的読解(GAB形式)の15分と比べても短く、速さの要求が高い形式になります。
なお、玉手箱の言語で出るのは趣旨判定だけではありません。
企業によっては論理的読解(GAB形式)が出題されます。
両形式の全体像は「玉手箱の言語対策」(No.63)、論理的読解の判定基準は「玉手箱の論理的読解(GAB形式)」(No.267)にまとめています。
論理的読解と趣旨判定は何が違う?
同じA・B・Cでも、判断する対象がまったく違う。論理的読解は「正しいかどうか」、趣旨判定は「筆者が最も言いたいことかどうか」を問う。
この混同が、玉手箱の言語でもっとも多い失点原因です。
違いを表で押さえてください。
| 論理的読解(GAB形式) | 趣旨判定(IMAGES形式) | |
|---|---|---|
| Aの意味 | 本文から論理的に正しい | 筆者の趣旨である |
| Bの意味 | 本文から論理的に間違っている | 本文にはあるが趣旨ではない |
| Cの意味 | 正しいか間違っているか判断できない | 本文と関係がない |
| 時間の目安 | 8長文32問/15分 | 8長文32問/10分 |
決定的な違いはBです。
論理的読解のBは「本文と食い違う」ですが、趣旨判定のBは「本文に書いてある」ことを意味します。
論理的読解の感覚のまま解くと、本文に書いてある設問文をすべてAにしてしまい、正答率が大きく下がります。
受検が始まってから形式を判断することになるため、設問の指示文を必ず読んでください。
「筆者が一番訴えたいこと」という文言があれば趣旨判定です。
筆者の趣旨はどこにある?結論が置かれる4つの位置
趣旨は文章のどこにでもあるわけではない。最終段落、逆接の後、主張表現の直後、繰り返される内容の4か所を確認すれば、ほぼ特定できる。
短時間で趣旨を掴むには、探す場所を絞ることが必要です。
| 位置 | 目印 |
|---|---|
| 最終段落 | 「必要なのは」「求められているのは」「〜べきである」 |
| 逆接の後 | 「しかし」「ところが」の直後にある筆者の見解 |
| 主張表現の直後 | 「重要だ」「〜と考える」「〜ではないか」 |
| 繰り返される内容 | 表現を変えて2回以上出てくる主張 |
反対に、趣旨になりにくいものもはっきりしています。
- 統計や調査結果などのデータ(主張を支える根拠)
- 具体例やエピソード(説明のための材料)
- 一般論として紹介されている見解(筆者が反論する対象)
- 背景や経緯の説明
これらは本文に書かれているため、Cではありません。
しかし趣旨でもないため、判定はBになります。
「本文にある=A」ではないという点が、この形式の核心です。
判定の手順は?2段階で決める
判定は2つの質問で終わる。まず本文に書かれているかを確認し、書かれていなければC。書かれていれば、それが主張か材料かでAとBに分ける。
手順を固定してください。
- 設問文の内容が本文に出てくるかを確認する
- 出てこなければC(内容の妥当性は考えない)
- 出てくる場合、それが筆者の主張そのものかを判断する
- 主張ならA、根拠・具体例・背景ならB
Aになるのは、原則として1長文につき1つか2つです。
筆者が最も訴えたいことが4つもあることは通常ありません。
4問すべてをAにしたくなったときは、判断基準がずれています。
例題:1長文4問を最後まで判定する
次の文章を読み、各設問文がA・B・Cのどれに当たるかを考えてください。
【本文】
地方都市の商店街では、空き店舗の増加が長く問題とされてきた。行政は補助金を出して新規出店を促してきたが、数年で撤退する店も少なくない。背景には、来訪者の数そのものが減っているという事情がある。実際、ある調査では、中心部の歩行者数は20年前の半分以下になったと報告されている。店舗を増やすこと自体を目的にしても、通う人がいなければ商店街は続かない。必要なのは、出店支援の前に、人が歩いて用事を済ませられる街の形を取り戻すことである。
【設問1】商店街の再生には、出店支援よりも先に、人が歩いて用事を済ませられる街づくりが必要である。
判定はAです。
最終文が「必要なのは〜」という形で筆者の主張を明示しています。
文章全体も、この結論に向かって組み立てられています。
【設問2】ある調査では、中心部の歩行者数が20年前の半分以下になったと報告されている。
判定はBです。
本文に明記されていますが、これは主張を支えるデータであって、筆者が最も訴えたいことではありません。
数値がそのまま書かれている設問文は、Bである可能性が高いと考えてください。
【設問3】行政は、補助金によって新規出店を促してきた。
判定はBです。
本文に書かれている経緯の説明であり、筆者の主張ではありません。
むしろ筆者は、この方法だけでは不十分だという立場を取っています。
【設問4】空き店舗を活用したシェアオフィスの需要が高まっている。
判定はCです。
シェアオフィスについて、本文はまったく触れていません。
実際にそうした動きがあるとしても、本文に記述がなければCになります。
4問のうちAは1つ、Bが2つ、Cが1つという構成です。
Bが複数含まれるのは、この形式では珍しくありません。
運営事務局が見てきた実例:趣旨判定で落とす3パターン
模擬演習の記録では、失点は読解ではなく判定基準の運用に集中していました。
- 本文にあるものをすべてAにする:論理的読解の感覚が残っているケース。Bの意味が形式によって逆になることを、受検前に確認しておく必要があります
- 数値やデータの設問文をAにする:根拠と主張を区別できていない。データが入った設問文を見たら、まずBを疑う運用で改善します
- 最終段落まで読まずに判定する:時間に追われて途中で判断してしまい、結論を見落とす。趣旨は最終段落にあることが多いため、通読を途中でやめないほうが結果的に速く終わります
3つ目は、時間が足りないと感じている人ほど起こりやすい傾向がありました。
本文を最後まで読む1〜2秒を惜しむと、4問すべての判定基準が失われます。
趣旨把握はどう解く?選択肢から1つ選ぶ形式
趣旨把握は、A・B・Cで判定するのではなく、選択肢の中から筆者の主張に最も近いものを1つ選ぶ形式である。10問を12分で解く構成が一般的に知られている。
趣旨判定と名前が似ていますが、解答の形が違います。
1問あたり1分強と、比較的余裕のある時間設定です。
選択肢を絞る基準は次のとおりです。
| 選択肢の特徴 | 判断 |
|---|---|
| 本文の一部だけを述べている | 外す(趣旨ではなく部分) |
| 本文にない内容が混ざっている | 外す |
| 本文より断定が強すぎる | 外す |
| 本文全体をまとめている | 残す |
もっとも多い誤答は、本文に書いてあるが部分的な内容を選んでしまうケースです。
選択肢の内容が正しいかどうかではなく、文章全体をまとめているかで判断してください。
「本文に書いてある=正解」ではない点は、趣旨判定と共通しています。
時間配分と練習メニューは?
1長文75秒という時間では、精読も戻り読みもできない。1回の通読で趣旨を掴み、そのまま4問を処理する読み方に切り替える必要がある。
進め方の目安です。
| 手順 | 時間の目安 |
|---|---|
| 本文を通読し、最終段落で趣旨を確定させる | 40〜45秒 |
| 設問4問を順に判定する | 各7〜8秒 |
| 迷った設問は、主張か材料かだけで決める | — |
練習は、量よりも判定の型を固めることを優先してください。
- 残り3日:1長文4問を5セット。解いた後に、Aとした設問文が主張そのものかを言葉で説明する
- 残り1週間:時間を計り、1長文75秒で切る練習を入れる。切った設問も必ず何か選ぶ
- 残り2週間以上:論理的読解と趣旨判定を交互に解き、形式を切り替える練習をする
最後の交互練習は、企業によってどちらが出るか分からない状況への備えになります。
時間配分の全体像は「玉手箱の時間配分と所要時間」(No.66)、通過ラインの考え方は「玉手箱のボーダーは何割?」(No.67)を参照してください。
そもそも受検形式が玉手箱かどうか未確定であれば、「WebテストのURL見分け方」(No.4)から確認してください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 本文に書いてあるのに、なぜAではないのですか?
趣旨判定で問われているのは、本文に書いてあるかどうかではなく、筆者が最も訴えたいことかどうかだからです。
文章には、主張のほかに、その根拠となるデータ、具体例、背景説明が含まれます。
これらはすべて本文に書かれていますが、主張そのものではありません。
本文にあり、かつ主張でないものがBという扱いになります。
「本文にある=A」という理解のままだと、Bの設問をすべて落とすことになります。
Q2. 趣旨判定と論理的読解は、どちらが出るか分かりますか?
受検前に確定させる方法はありません。
企業によって出題される形式が異なり、案内にも記載されないのが通常です。
実務的な対応としては、両方の判定基準を確認しておき、受検時に指示文で見分けることになります。
指示文に「筆者が一番訴えたいこと」とあれば趣旨判定、「本文から論理的に考えて」とあれば論理的読解です。
最初の1問で形式を取り違えると、その後の判定がすべてずれるため、指示文だけは必ず読んでください。
Q3. Aはいくつあるのが普通ですか?
1長文につき1つか2つが目安です。
筆者が最も訴えたいことが4つ並ぶことは、文章の構造上ほとんどありません。
4問中3つ以上をAと判定した場合は、根拠や具体例を主張と取り違えている可能性があります。
ただし、比率を意識して答えを調整するのは危険です。
基準どおり判定した結果としてAが2つになるのは自然なので、手順を優先してください。
Q4. 文章が長くて時間内に読み終わりません。
すべてを理解しようとする読み方をやめてください。
趣旨判定で必要なのは、筆者が何を主張しているかを1文で言える状態にすることだけです。
段落ごとの細かい情報は、設問で問われたときに戻れば足ります。
最終段落と、逆接の後にある文だけは必ず読むという優先順位をつけると、通読の負担が下がります。
玉手箱は原則として前に戻れないため、迷った設問も必ず何か選んでから進んでください。
Q5. 抜き出しのような問題も出ますか?
趣旨判定・趣旨把握では、文中の語句を抜き出す形式は基本的に出ません。
選択肢から選ぶ形式が中心です。
抜き出し形式は、SPIの長文読解で出題される設問です。
形式ごとに設問の型が異なるため、SPIの練習をそのまま玉手箱に流用すると、必要のない準備に時間を使うことになります。
どの形式を受けるのかを確認してから、対策の範囲を決めてください。
Q6. 国語が苦手でも得点できますか?
できます。
趣旨判定は、文章の味わいや細部の解釈を問う設問ではなく、主張と材料を切り分ける作業です。
主張が置かれやすい位置(最終段落、逆接の後、主張表現の直後)を知っているかどうかが、正答率の大半を決めます。
読解力を上げる前に、探す場所を絞る練習をしてください。
そのうえで、データや具体例の設問文はBを疑うという運用を入れると、短期間でも数字が変わります。
まとめ
趣旨判定は、読解力よりも「主張と材料の切り分け」で決まる形式です。
- Aは筆者の趣旨、Bは本文にあるが趣旨ではない、Cは本文と無関係
- 論理的読解とはBの意味が逆になる。指示文で形式を見分ける
- 趣旨は最終段落、逆接の後、主張表現の直後、繰り返しの4か所を探す
- データ・具体例・背景説明は本文にあってもB
- Aは1長文につき1つか2つが目安
- 1長文75秒。通読は最後まで行い、途中で判定を始めない
まずは、Aと判定した設問文について「これが筆者の主張だ」と言葉で説明できるかを確認してみてください。
説明できない場合は、材料を主張と取り違えています。
複数形式を並行して準備していて優先順位に迷う場合は、テストビズのような個別対策の場で切り分けるのも選択肢の一つです。
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