この記事でわかること
- SPI構造的把握力検査とは何か(公式の定義・受検形式・時間)
- 言語系・非言語系の2種類の出題形式と、それぞれの例題
- 個別対策セッションで多いつまずき箇所と、解き方のコツ
- 実施企業の傾向、対策の優先順位、受検日までの勉強法
SPI構造的把握力検査とは、文章や文章題を「内容」ではなく「構造(形)」で分類する検査で、テストセンターでのみ実施されるオプション検査です。
出題は「文章題を計算の構造で仕分ける非言語系」と「文章を関係性で2つと3つに分ける言語系」の2種類しかなく、型を知っているかどうかで初見の正答率が大きく変わります。
運営事務局の個別対策セッションでも、構造把握は「対策本に載っている量が少なく、何を練習すればいいか分からない」という相談が多い検査です。
この記事では、提供元の公開情報をもとに検査の定義と形式を整理し、例題と「セッションで多いつまずき方」から、短期間で型を身につける方法を解説します。
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SPI構造的把握力検査とは?ものごとの共通性・関係性を構造で捉える力を測る検査
SPI構造的把握力検査とは、提供元のリクルートマネジメントソリューションズが「ものごとの背後にある共通性や関係性を、構造的に把握する力を測定する検査」と定義しているSPI3の能力検査の一つで、テストセンターでのみ実施されるオプション検査です。
SPI3の能力検査は、「基礎能力検査(言語分野・非言語分野)」「英語能力検査」「構造的把握力検査」の3つで構成されています。
基礎能力検査は多くの企業が実施しますが、構造的把握力検査と英語能力検査は企業ごとに実施の有無が異なります。
提供元の公開情報では、構造的把握力を「情報を俯瞰的に捉えて自分なりに分類・整理したり、未知の問題を過去の経験と関係づけて理解したうえで、すでに獲得している知識を応用して対応策を考えるのに必要な力」と説明しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置づけ | SPI3の能力検査の一つ(オプション)。実施の有無は企業ごとに異なる |
| 受検形式 | テストセンターのみ(リアル会場・オンライン会場)。WEBテスティング・ペーパーテスティングでは実施されない |
| 検査時間 | 約20分【要確認:受検案内の記載を優先】 |
| 出題形式 | 非言語系(文章題の構造で仕分け)と言語系(文章を関係性でグループ分け)の2種類 |
| 結果の扱い | テストセンターの「前回結果送信」で、他社に再送信できる検査に含まれる |
構造的把握力検査は、基礎能力検査の後に続けて実施されます。
実施するかどうかは、テストセンターの受検予約画面で確認できると提供元が案内しています。
構造的把握力検査はどこで受ける?テストセンターのみで実施される理由
構造的把握力検査は、テストセンター(リアル会場・オンライン会場)でのみ実施されます。
WEBテスティング(自宅受検)やペーパーテスティングでは実施されません。
そのため、「WEBテストで構造把握が出た」という場合は、SPIではなく別の適性検査の可能性があります。
運営事務局への相談でも、「構造把握」「構造理解」という言葉で他形式の問題を指しているケースがあり、受検案内の検査名と提供会社名を確認することから始めています。
なお、玉手箱には「構造理解」という科目はありません。
玉手箱の科目は計数・言語・英語(と性格)で構成されており、「玉手箱 構造理解」という検索は、SPIの構造的把握力検査との混同であることがほとんどです。
形式の見分け方は「WebテストのURL見分け方」で解説しています。
SPI構造的把握力検査の出題形式は2種類|非言語系と言語系
出題は「4つの文章題を計算の構造で2組に分ける非言語系」と「5つの文章を関係性で2つと3つのグループに分ける言語系」の2種類で、どちらも「内容ではなく形で分ける」のが共通ルールです。
| 種類 | 出題内容 | 答え方 | 見るべきポイント |
|---|---|---|---|
| 非言語系 | 算数の文章題が4つ示され、計算の構造(式の形)が同じものを選ぶ | 同じ構造の組み合わせを選択肢から選ぶ | 「掛けるか割るか」「全体から部分を引くか」など式の形 |
| 言語系 | 短い文が5つ示され、文の関係性(因果・並列・対比など)で2つと3つに分ける | 2つのグループになる組み合わせを選ぶ | 「〜なので」「〜だが」「〜と〜」などの接続の型 |
どちらも、文章の「話題」は無視します。
りんごの話と電車の話でも、式の形が同じなら同じグループです。
逆に、同じ「買い物」の話でも、掛け算の問題と割り算の問題は別のグループになります。
この「内容を見ない」という発想の転換が、構造把握の最初の壁です。
非言語系の例題と解き方
例題(非言語系)
次のア〜エの問題を、計算の構造が似ているものどうしで2組に分けたとき、正しい組み合わせはどれか。
- ア:1個120円のりんごを5個買った。代金はいくらか
- イ:300ページの本を1日に20ページずつ読む。読み終わるのに何日かかるか
- ウ:時速4kmで3時間歩いた。歩いた距離は何kmか
- エ:1,200mの道を分速80mで歩く。何分かかるか
解き方
答えを計算する必要はありません。
式の形だけを見ます。
- ア:120×5(単位あたりの量×個数)→掛け算
- イ:300÷20(全体÷1回あたりの量)→割り算
- ウ:4×3(単位あたりの量×時間)→掛け算
- エ:1,200÷80(全体÷1分あたりの量)→割り算
アとウは「単位量×数」、イとエは「全体÷単位量」で構造が同じです。
答え:アとウ、イとエ
言語系の例題と解き方
例題(言語系)
次のア〜オの文を、文の構造が似ているものどうしで、2つのグループと3つのグループに分けたとき、2つのグループになるのはどれか。
- ア:雨が降ったので、試合が中止になった
- イ:彼は本を読み、私は音楽を聴いた
- ウ:電車が遅れたため、会議に間に合わなかった
- エ:猫は寝ていて、犬は走っていた
- オ:準備が足りず、発表がうまくいかなかった
解き方
内容ではなく、前半と後半のつながり方を見ます。
- ア:原因→結果(〜ので)
- イ:2つの出来事を並べている(並列)
- ウ:原因→結果(〜ため)
- エ:2つの出来事を並べている(並列)
- オ:原因→結果(〜ず)
因果の文がア・ウ・オの3つ、並列の文がイ・エの2つです。
答え:イとエ
言語系は「接続の型」で分けるのが基本ですが、「主張と根拠」「事実と意見」「具体と抽象」など、接続語だけでは判断できない分け方も出題されます。
この場合は「その文は何をしているか(説明・提案・比較・列挙など)」を一言で書き添えてから分けると整理しやすくなります。
SPI構造的把握力検査のコツ|セッションで多いつまずきと解き方
コツは「内容を読まず式や接続の形だけを見る」「各文に一言のラベルを書く」「3対2の言語系は少数派を先に探す」の3つで、いずれも個別対策セッションで正答率が変わった実例のある手順です。
運営事務局が見てきた実例:構造把握で多いつまずき3パターン
個別対策セッションで構造的把握力検査の相談を受けたとき、最初の数問を解いてもらうと、つまずき方は次の3つに集中しています。
実例1:「文章題を実際に解き始めてしまう」(大学3年・理系)
非言語系で、4つの文章題すべての答えを計算してから分類しようとし、1問に3分以上かかっていました。
構造把握では答えは不要で、「掛けるのか割るのか」「何を何で」だけを式の形で書けば十分です。
式を「□×□」「□÷□」の形で4つ書き出す練習に切り替えたところ、1問1分以内で安定しました。
実例2:「言語系で話題の近さで分けてしまう」(社会人・転職活動中)
例題でいえば、「試合」と「発表」を「イベントの話」としてまとめるような分け方です。
構造把握は内容の近さを見ないため、この分け方では正答率が安定しません。
各文の前半と後半の関係を「原因→結果」「並列」「対比」のように一言で書いてから分ける手順にしたところ、同じ型のミスがなくなりました。
実例3:「2つと3つの分け方で、どちらが2つか迷う」(大学院生)
言語系は「5つを2つと3つに分ける」形式のため、5つのラベルを書いたあと、少数派(2つ)を先に確定させるのが速い手順です。
「3つの共通点」を探すより「2つだけ違うもの」を探すほうが、判断が単純になります。
3つに共通するのは、基礎能力検査の「解く」癖がそのまま出ていることです。
構造把握は「解かない・読まない・ラベルを貼る」検査だと切り替えることが、最短の対策になります。
コツ1:非言語系は式の形だけを「□×□」「□÷□」で書く
4つの文章題を読んだら、答えを出さずに式の形だけをメモします。
「単位量×数」「全体÷単位量」「全体−部分」「割合×全体」など、式の形は5〜6種類に収まります。
同じ形が2つずつあれば、それが答えです。
どうしても同じ形が見つからない場合は、「求めるものが何か(金額・時間・個数・割合)」で分けると整理できます。
コツ2:言語系は各文に一言のラベルを貼る
5つの文それぞれに、「因果」「並列」「対比」「例示」「意見」のような一言を書きます。
ラベルを書いてから分けると、内容の近さに引きずられなくなります。
ラベルが4種類以上に分かれてしまったときは、粒度が細かすぎるので、「つながりがある文か、並べているだけの文か」のように2段階で分け直します。
コツ3:時間は1問1分を目安に、迷ったら仮答で進む
構造的把握力検査は、基礎能力検査と同じく問題ごとの制限時間が設けられているため、1問に長く留まることはできません。
1問1分を目安にして、迷ったら最も近いと思う選択肢を入れて進んでください。
基礎能力検査の後に続けて受検するため、疲労で読み飛ばしが増える点にも注意が必要です。
時間配分の全体設計は「SPIの時間配分と1問あたりの目安」で解説しています。
SPI構造的把握力検査はどの企業で実施される?対策の優先順位
構造的把握力検査の実施有無は企業ごとに異なり、テストセンターの予約画面で確認できるため、実施が確認できた場合にのみ、基礎能力検査の対策が一段落した段階で1〜2日かけて型を覚えるのが現実的な優先順位です。
構造的把握力検査は、すべての企業が実施するわけではありません。
提供元は「実施しない企業の場合は受検する必要はなく、受検もできない」「実施しているかどうかは受検予約の際に画面上で確認できる」と案内しています。
就活情報サイトでは、コンサルティング業界や一部の大手企業で実施される傾向があると紹介されていますが、企業ごとの実施状況は年度で変わるため、断定はできません。
| 状況 | 対策の優先順位 |
|---|---|
| 予約画面で実施が確認できた | 基礎能力検査の対策と並行して、型を覚える(1〜2日) |
| 実施の有無が不明 | 基礎能力検査を優先。余裕があれば例題を数問解いて形式だけ確認 |
| WEBテスティング・ペーパーで受検 | 構造把握は実施されないため対策不要 |
構造的把握力検査は、対策本での掲載量が少ない検査です。
そのため「対策できない」と言われることもありますが、出題形式は2種類しかなく、型を知るだけで初見時より安定します。
運営事務局のセッションでは、基礎能力検査の対策が終わった受検者に対し、構造把握は1〜2回の演習で型を確認する位置づけにしています。
SPI構造的把握力検査の勉強法|受検日までの残り日数別
勉強法は「2種類の形式を知る→例題でラベル貼りの手順を固める→時間を計る」の3段階で、残り日数が少ない場合は形式の確認と例題各3問で十分です。
| 受検までの残り日数 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 3日以内 | この記事の例題2問で形式を確認し、対策本の構造把握の章を1周 | 1時間 |
| 1週間 | 非言語系・言語系それぞれ10問程度を、ラベルを書きながら解く。1問1分で計る | 2日で各1時間 |
| 1か月以上 | 基礎能力検査の対策を優先し、構造把握は週1回、形式を忘れない程度に | 週1回30分 |
構造把握は、基礎能力検査ほど練習量で伸びる検査ではありません。
「解かない・読まない・ラベルを貼る」という発想の切り替えができれば、それ以上の練習は基礎能力検査に回したほうが得点全体への効果は大きくなります。
基礎能力検査の全体の進め方は「SPI対策の始め方|出題範囲と勉強法」、非言語の優先順位は「SPI非言語の対策|頻出分野と公式まとめ」を参考にしてください。
よくある質問(FAQ)
SPIの構造的把握力検査とは、どのような検査ですか?
SPIの構造的把握力検査とは、提供元のリクルートマネジメントソリューションズが「ものごとの背後にある共通性や関係性を、構造的に把握する力を測定する検査」と定義している、SPI3の能力検査の一つです。
基礎能力検査(言語・非言語)とは別のオプション検査で、実施するかどうかは企業ごとに異なります。
出題は、算数の文章題を計算の構造で仕分ける非言語系と、短い文を関係性で2つと3つのグループに分ける言語系の2種類です。
どちらも「内容ではなく形で分類する」ことが求められます。
構造的把握力検査はテストセンター以外でも受けられますか?
受けられません。
構造的把握力検査は、テストセンター(リアル会場・オンライン会場)でのみ実施されます。
WEBテスティング(自宅受検)やペーパーテスティングでは実施されないため、自宅受検の案内で「構造把握」に相当する問題が出た場合は、SPI以外の適性検査の可能性があります。
受検案内の検査名と提供会社名を確認してください。
構造的把握力検査の時間と問題数はどれくらいですか?
検査時間は約20分とされています。
【要確認:受検案内の記載を優先】
問題数は公開されておらず、基礎能力検査と同様に問題ごとの制限時間が設けられているため、1問1分程度を目安に進めるのが現実的です。
基礎能力検査の後に続けて実施されるため、疲労による読み飛ばしに注意してください。
構造的把握力検査は対策できますか?難しいですか?
対策できます。
出題形式は非言語系・言語系の2種類しかなく、「解かない・読まない・ラベルを貼る」という手順を知るだけで、初見時より安定します。
難しいと感じる原因の多くは、基礎能力検査の「解く」癖で文章題を計算し始めてしまうことや、内容の近さで分けてしまうことです。
運営事務局のセッションでも、この2点を直すだけで正答率が変わった受検者が大半でした。
構造的把握力検査は、どの企業で実施されますか?
実施の有無は企業ごとに異なり、提供元は「受検予約の際に画面上で確認できる」と案内しています。
就活情報サイトではコンサルティング業界や一部の大手企業で実施される傾向が紹介されていますが、年度によって変わるため、企業名を断定することはできません。
予約画面で実施が確認できた時点で、1〜2日かけて型を覚えるのが現実的な対策の順番です。
玉手箱の「構造理解」とSPIの構造的把握力は同じですか?
玉手箱には「構造理解」という科目はありません。
玉手箱は計数・言語・英語(と性格)で構成されており、「構造理解」「構造把握」で検索されているのは、SPIテストセンターの構造的把握力検査を指していることがほとんどです。
受検案内の検査名と提供会社名を確認し、SPI以外であれば、その形式に合った対策に切り替えてください。
まとめ
SPI構造的把握力検査のポイントは、次の3点です。
- 提供元が定める「共通性・関係性を構造的に把握する力」を測る、テストセンター限定のオプション検査
- 出題は非言語系(文章題を式の形で仕分け)と言語系(文を関係性で2対3に分ける)の2種類だけ
- コツは「解かない・読まない・ラベルを貼る」。内容ではなく形で分ける
実施の有無は予約画面で確認でき、実施が確認できたら1〜2日で型を覚えれば十分です。
それ以上の時間は、得点全体への効果が大きい基礎能力検査に回してください。
SPI全体の対策手順は「SPI対策の始め方」を、他形式も含めた全体像は「Webテスト対策の完全ガイド」を参考にしてください。
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